自社ECサイトを開業するなら必見!ネット販売の法務チェック項目を行政書士が解説

近年、横浜市でも自社ECサイトを立ち上げ、オリジナル商品や中古品、食品、化粧品などを販売する事業者が増えています。


ASPサービスやECモールを利用するのではなく、自社サイトを一から構築することで、ブランドイメージや販売戦略を自由に設計できる一方、法務対応をすべて自社で行わなければならない点には注意が必要です。


特に、自社ECサイトでは、
・特定商取引法への対応
・利用規約整備
・個人情報保護対応
・古物商許可
・食品営業許可
・化粧品関連許可
など、販売内容に応じた法的対応が必要になります。


「サイトが完成したからすぐ販売開始できる」と考えていると、許可不足や表示義務違反によってトラブルになる可能性もあります。


この記事では、横浜市で自社ECサイトを構築してネット販売を行う方向けに、必要となる法務チェック項目や許認可について行政書士の視点から解説します。


自社ECサイトを立ち上げる事業者が増えている理由
自社ECサイトは自由度が高い
楽天市場やAmazonなどのモール型ECとは異なり、自社ECサイトでは以下のメリットがあります。


・販売手数料を抑えられる
・ブランド設計を自由に行える
・SEO集客ができる
・顧客情報を自社管理できる
・独自キャンペーンを実施しやすい


横浜市でも、地域ブランド商品や専門商材を扱う事業者を中心に、自社ECサイトへの需要が高まっています。


法務対応は運営者自身が行う必要がある
一方、自社ECサイトでは法的表示や許認可確認を自ら行う必要があります。
ECモールでは一定のルールがありますが、自社サイトでは、
・利用規約
・特定商取引法表記
・プライバシーポリシー
・広告表示
・販売許可
などを自社で整備しなければなりません。


自社ECサイト販売で必須となる法律対応
特定商取引法への対応
自社ECサイトで商品販売を行う場合、特定商取引法に基づく表記が必要です。
具体的には以下を記載します。
・販売事業者名
・代表者名
・所在地
・電話番号
・メールアドレス
・販売価格
・送料
・支払方法
・商品の引渡時期
・返品・交換条件


表示不足や誤表示は、消費者トラブルや行政指導につながる可能性があります。


個人情報保護法とプライバシーポリシー
ECサイトでは顧客情報を取得するため、個人情報保護法への対応も必要です。
特に、
・プライバシーポリシー整備
・Cookie利用説明
・問い合わせフォーム管理
・情報漏えい対策
などが重要になります。


Google Analyticsや広告タグを利用している場合は、Cookie関連説明も必要になるケースがあります。


景品表示法による広告規制
自社ECサイトでは自由に広告表現を作れますが、誇大広告は禁止されています。
例えば、
・「絶対に痩せる」
・「100%効果保証」
・「日本一」
など、根拠のない表示は景品表示法違反となる可能性があります。
SEO対策のために強い表現を使いすぎないよう注意が必要です。


中古品販売には古物商許可が必要
古物商許可が必要になるケース
自社ECサイトで中古品を販売する場合、古物営業法に基づく「古物商許可」が必要になるケースがあります。
例えば、
・中古ブランド品
・中古家電
・中古ゲーム機
・リユース衣類
・中古家具
などを継続的に販売する場合です。


横浜市で営業する場合は、神奈川県公安委員会への申請が必要になります。


「一度使った商品」の販売は注意
個人の不用品処分と異なり、営利目的で中古品を仕入れて販売する場合は古物営業に該当する可能性があります。
「ネット販売だから不要」と誤解されることもありますが、自社ECサイトでも許可が必要です。


古物商許可なし営業のリスク
無許可営業を行った場合、
・行政処分
・刑事罰
・信用低下
につながる可能性があります。
中古品販売を行う場合は、事前確認が重要です。


食品販売時に必要となる許可・届出
食品販売には食品衛生法が関係する
自社ECサイトで食品を販売する場合、食品衛生法への対応が必要です。
取り扱う商品によっては、
・営業許可
・営業届出


が必要になるケースがあります。


自宅製造・加工販売には特に注意
例えば、
・焼き菓子
・弁当
・惣菜
・ジャム
・冷凍食品
などを自宅や自社施設で製造する場合、営業許可が必要になるケースがあります。
設備基準を満たさなければ販売できない場合もあるため注意が必要です。


食品表示法への対応も必要
食品販売では、商品ページやパッケージに以下の表示が必要です。
・原材料
・アレルギー表示
・消費期限
・保存方法
・製造者情報


表示ミスは重大なトラブルにつながる可能性があります。


化粧品販売で注意したい薬機法
化粧品販売には薬機法が関係する
自社ECサイトで化粧品を販売する場合、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」への対応が必要です。


販売方法によっては、
・化粧品製造販売業許可
・化粧品製造業許可
などが必要になるケースがあります。


OEM商品でも注意が必要
OEM商品を販売する場合でも、
・表示責任
・広告表現
について注意が必要です。


「シミが必ず消える」など、医薬品的効能効果を標ぼうすると薬機法違反になる可能性があります。


輸入化粧品販売のリスク
海外製化粧品を輸入販売する場合、輸入手続や成分規制確認も必要です。
海外で合法でも、日本では販売できない成分が含まれている場合があります。


自社ECサイトを公開する前に確認したいポイント
サイト制作だけで安心しない
ECサイト制作会社はデザインやシステム構築の専門家ですが、法務の専門家ではありません。
そのため、
・特商法ページ不足
・許認可未確認
・古い利用規約
・広告表現リスク


などが残ったまま公開されるケースもあります。


公開前に法務チェックを行う重要性
サイト公開前に、
・必要許可の有無
・表示内容
・規約整備
・広告表現
・販売商品ごとの法規制
を確認しておくことが重要です。


行政書士へ相談するメリット
行政書士へ相談することで、
・古物商許可申請
・食品営業許可関連サポート
・ECサイト法務チェック
・利用規約作成
・特商法ページ整備
・広告表示確認
など、EC運営に必要な法務サポートを受けられます。


自社ECサイトは自由度が高い反面、法的責任も大きくなります。
販売開始後のトラブルを防ぐためにも、事前準備が重要です。


まとめ
横浜市や神奈川県内で自社ECサイトを立ち上げる事業者は増えています。
しかし、自社ECサイト運営では、
・特定商取引法
・個人情報保護法
・景品表示法
・古物営業法
・食品衛生法
・薬機法
など、多くの法律が関係します。


特に中古品販売や食品・化粧品販売では、許可や届出が必要になるケースもあるため注意が必要です。
サイト制作だけでなく、法律面・許認可面まで整備して初めて安全なEC運営が実現できます。


自社ECサイトによるネット販売を検討している方は、公開前に行政書士へ相談し、法務リスクや必要許可を確認しておくことをおすすめします。
2026年5月16日